簡単なこと、古代の天皇は、それこそ今の天皇のようなものだった。
諸方の豪族を取りまとめる祭司長ではあるものの、実権は皆無に等しかった。
そこに大化の改新が起こり、朝廷への中央集権体制が確立された。
古代にはまだ系図を厳格に残す風習がなく、豪族も世襲であったりなかったりした。
ただ、今の皇族に連なる古代の系譜は、諸豪族による持ち回りというよりは、
豪族を取りまとめる祭司階級同士での持ち回りだった可能性のほうが高い。
今の政財界にも、神社を頻繁に参拝する程度の人間はいても、本格的に神祇祭祀を
こなしたりまでする人間はいない。それは神道の政教分離が存在しなかった戦前でも
一緒で、非宗教的な政治経済や軍事に携わるものは、自分での祭司は心がけない。
古代の豪族が造り上げた古墳などの産物を見るに、非宗教的、非文化的な
土建労働などの要素が非常に大きく、民を奴婢として過酷に使役させていたことも
見るに明らか。そういった穢れ多き事業に携わるものは、自分が直接祭司業務に
携わったりはせず、神祇祭祀もその道の専門家に委託していた可能性のほうが高い。
今の皇族や神道と政財界の関係からも、そう推量することができる。
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