平家の落人の話


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021 2011/04/18(月) 00:29:00 ID:KOO9eZY.ww
絶世の美女が集められた平家の女達が、ある者は額に鉢巻をまき長刀を手に、ある者は絹垂れをかけて顔を隠し、生きのびるも死ぬも思い思いに準備している。
怒号と悲鳴、切断された体、血しぶき上がる壮絶な弔い合戦のなか、揉みあいへしあい薄汚れすりきれた衣をまとって命からがら逃げ落ちる。
むらがりくる惨殺者集団の魔の手にかかる幾人もの美女、その災難を目の前に仲間を見捨ててたどり着いた森のなか、
明日食べる食料もなく、狼の遠吠えに身をこわばらせれば、従者の下男の目つきも狼のようになっていた。
下男に体を弄ばれ、いつまで続くか分からない恐怖の毎日、やがて周辺の村落に二束三文で売られていった。
かつて緑の黒髪をたたえた若き宮女もわずか10年もたたぬうちに白髪の多くまざり量も減り、シワと傷痕ばかりが増えて歯は抜け落ち、悪童に対しても卑屈な笑みをつくって便所掃除もためらわずにこなす。
なんて想像するとゾッとするな。

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